嫌気培養

嫌気培養の実験。嫌気的な条件での脂肪酸の組成を調べる。酸素のある好気的な条件と比較するのが目的。

この培養ビンの中は無酸素状態で、バクテリアを加えるときは注射針を使う。ブチルゴム製の蓋は針を刺して抜いた後も、穴がすぐに塞がって空気が入り込まない。ブチルゴムの蓋は取れないようにアルミ製の止め金でかしめてある。

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Figure 1: 酸素が含まれない嫌気的な培養液にバクテリアを接種し、培養する。

ケブカスズメバチ

私のいる部屋は8階と高いので、窓を開けていると、いろいろな昆虫がときたま入ってくる。今朝は、廊下の窓の下にスズメバチが死んでいた。リフレッシュスペースには、まだ生きているスズメバチがいたので捕獲。いつもお世話になっている「札幌の昆虫」で調べる。複眼の周囲が黒く、剛毛が密生していて、腹部の黄色帯中に黒色斑点がある。ケブカスズメバチ(Vespa simillima)だ。名前の由来のとおり、頭部から腹部にかけて背側に毛が生えていて、特に胸部は毛深い。

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基礎生物学実習

理学部生物学科の実習を担当した。今日のテーマはショウジョウバエの唾腺染色体の観察である。ショウジョウバエの幼虫の唾液腺の細胞は他の細胞と異なり、とても大きな染色体を持っている。普通は細胞が二つに分裂すると、核の中にある染色体も複製し、分裂したそれぞれの細胞に等しく分配される。 ところが、この唾液腺細胞は、細胞は分裂せずに染色体だけが複製していく。さらに、複製した染色体は分れることなく密着したままとなる。およそ10回くらい複製を繰り返すので、1000本くらいの染色体が束になっている。普通の細胞の染色体は光学顕微鏡では観察できないほど細く、小さいが、1000本が束になって太くなった唾腺染色体は顕微鏡で容易に観察できる。

染色体標本を作るには、体長数ミリの3齢幼虫を実体顕微鏡で見ながら解剖し、唾腺を取り出さなければならない。この作業がかなり難しい。集中力と少しの慣れが必要だ。

染色体標本がうまくできて、その美しい縞模様を目にしたときの感動は自然科学への畏敬と探究心の源となっている。

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Figure 1: キイロショウジョウバエ3齢幼虫の唾腺染色体

英語演習

昨日は「英語で学ぶ生物学」の担当日だった。

生物学の英語の教科書を読みながら、科学英語と生物学を両方を学ぼうという演習で、ひとりずつ読んでは訳していくスタイルだ。

ただ、それではなんだか楽しそうではないので、私の担当する回では、4〜5人のグループで、よくわからないところはグループ内で話し合いながら理解を深めていってもらっている。

それと、訳するときは、返り読みしないようにし、なるべく英語の語順のまま日本語に置き換えていく。ただし、チャンク(句のひとまとまり)は日本語の語順にしてもよい。

なぜ、このような訳し方を練習するのかというと、英語を耳で聞くときは、もちろん英語の語順のまま流れてくるわけで、その語順のまま理解していく必要があるからだ。英語話者は当然、英語の語順で理解しているわけだし。

また、英語は語順のことば、配置のことばといわれているとおり、語順によって意味、内容が表現されている。その点、日本語は語順はかなり自由に動かすことができる。

語順のとおりに訳していく練習が英語の上達に役立つかどうかは知らない。しかし、語順を意識することで文を早く理解でき、文章を早く沢山読めるようになるのではないだろうか。英文を読むときは頭の中でいちいち正しい日本語の文にする必要はなく、読んだ端から理解していけるようになればよい。

マザーリーフ

毎年、北大の農場では、ハーブや観葉植物の販売会を開いています。このマザーリーフ(セイロンベンケイ, Kalanchoe pinnata)は去年の販売会で購入しました。1年で丈が4、5倍くらいに伸びました。

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Figure 1: マザーリーフ( Kalanchoe pinnata )

マザーリーフは、名前の由来になっているように、葉を水に浮べておくと芽が出てきて、増やすことができます。鉢の土の上に置いた葉からも根が出てきています。

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Figure 2: 葉から出てきた芽

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Figure 3: 芽の拡大写真

マザーリーフには炎症を抑える効果が古くから知られていて、南米では治療に使われてきたそうです。 また、マザーリーフの葉に含まれるフラボノイドにはリーシュマニア症に対して効果があるそうです。リーシュマニア症とは、トリパノソーマに属するリーシュマニアという原虫によって引き起こされる感染症で、主に、アジア南部から西部、中東、アフリカに多いそうです。

参考文献

  1. Muzitano, Michelle F., Luzineide W. Tinoco, Catherine Guette, Carlos R. Kaiser, Bartira Rossi-Bergmann, and Sônia S. Costa. “The Antileishmanial Activity Assessment of Unusual Flavonoids from Kalanchoe Pinnata.” Phytochemistry 67, no. 18 (September 1, 2006): 2071–77. https://doi.org/10.1016/j.phytochem.2006.06.027.
  2. Torres-Santos, E. C., Da Silva, S. A., Costa, S. S., Santos, A. P., Almeida, A. P. and Rossi-Bergmann, B. (2003), Toxicological analysis and effectiveness of oral Kalanchoe pinnata on a human case of cutaneous leishmaniasis. Phytother. Res., 17: 801-803. doi:10.1002/ptr.1242

凍結乾燥

微生物の脂肪酸を分析するとき、水分が含まれる細胞そのままではメタノリシスできないので、細胞を凍結乾燥する。 細胞を遠心分離機で集めた後、凍結し、ガラス容器に入れる。 容器内の空気を真空ポンプで抜いて減圧すると、水分が徐々に昇華していく。 そのとき昇華熱が奪われるので、細胞は凍結したまま融けることはない。 2019-07-02 18-07-00-1.JPG

ジンギスカンパーティー

先週の6月28日金曜日に毎年恒例の環境科学院ジンギスカンパーティーが開催されました。心配された天気もなんとか持ち堪え、にぎやかなパーティーとなりました。 2019-06-28 23-50-38-2.jpg

生態遺伝学コースの学生さん。

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ちょうど当日、出張講義に来ていた、幌延地圏環境研究所の上野さんも参加されていました。

上野さんにはバクテリアの嫌気培養で大変お世話になっているのでした。 2019-06-28 23-50-38-4.JPG