GCのAuto Sample Injector

GCのAuto Sample Injector

Gas chromatography (GC)で1つのサンプルを分析するのに約30分かかります。いくつものサンプルを分析する場合、30分ごとにGCにサンプルを注入(injection)しなければなりません。そこで、Auto Sample Injectorを使い、自動で注入操作を行なわせます。

Injectorには20本のサンプルをセットできるので、約10時間で20サンプルを分析できます。夕方、サンプルをセットしておけば、翌朝には分析結果が得られます。 IMG_3557.JPG

Orgとreveal.jsでオンデマンド教材作成

オンデマンド教材の作成

COVD-19対策で講義や演習がリモートになっているため、オンデマンド教材作りをしています。ここでは、その作り方を紹介します。 使っているPCのOSはUbuntu 18.04です。Emacs 26.3を使い、org-mode上で文書を主に作成しています。

  1. Emacsでorg-modeでプレゼンテーションの文書を作成します
  2. 作成した文書は、ox-reveal.elを使い、reveal.jsによるスライド(html文書)に変換します。
  3. 各スライドにつける音声をAudacityを使い録音します。
  4. 音声をスライドにつけるためにはreveal.jsのplugin、Audio slideshowを使います。
  5. ox-revealからAudio slideshowを使えるように、以下をorg文書のヘッダに記述します。

    #+reveal_external_plugins:{ src: '%splugin/audio-slideshow.js', condition: function() { return !!document.body.classList; } }
    #+reveal_init_script: audio:{autoplay: true, prefix: 'audio/', suffix: '.ogg', textToSpeechURL: null, defaultNotes: false, defaultText: false, advance: 0, defaultDuration: 5, defaultAudios: false, playerOpacity: 0.5, playerStyle: 'position: fixed; bottom: 4px; left: 25%; width: 50%; height:75px; z-index: 33;', startAtFragment: false, }
    
    • 設定する項目
      • autoplay: true スライド表示とともに音声を再生
      • prefix: 音声ファイルのあるディレクトリ
      • suffix: 音声ファイルのフォーマット
      • playerStyle: 音声再生のコントローラーの位置や大きさなどを指定
  6. スライド(org文書のセクション)のプロパティで音声ファイルを指定します。

    :REVEAL_EXTRA_ATTR: data-audio-src="audio/lecture.ogg" data-autoslide="17000"
    
    • data-audio-src: 音声ファイル
    • data-autoslide: 次のスライドに切り替わるまでの時間(マイクロ秒)
  7. スライドにつけるビデオを撮影します。
    • コンパクトデジタルカメラで撮影しました。
    • iPhoneなどでもよいでしょう。
  8. ビデオはShotcutで編集します。
    • Shotcut
    • 編集したビデオはmp4形式で保存します。
  9. スライドでビデオファイルを指定します。

    #+reveal_html: <video width="720" height="480" preload="auto" data-audio-controls src="video/lecture.mp4">
    
  10. 作成した文書はhtml文書にExportします。
    • C-c C-e (org-export-dispatch)
    • R (Export to reveal.js HTML Presentation)
    • R (Export current buffer to a reveal.js HTML file)
  11. 変換したhtml文書をWebサーバにアップロードします。

VPNでテレワーク

北大の情報基盤センターのサービスにSSL-VPNがあります。これを利用することで、センター内のサーバにアクセスできます。
自宅のubuntuにVPNクライアントをインストールし、接続します。これでサーバの管理が自宅からできるようになりました。

GCのセプタムの交換

ガスクロマトグラフにシリンジでサンプルを注入する口(Figure 1)にセプタム(septum)があります。セプタムとは隔壁という意味ですが、シリンジの針を抜いたときにサンプルが洩れないように穴が塞がれるようシリコンでできています。ただし、何回も針を抜き刺ししているとサンプルが洩れきてしまうので、定期的に交換します(Figure 2)。

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Figure 1: ガスクロマトグラフのサンプル注入口の蓋をはずしたところ

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Figure 2: 新品のセプタムに交換

シェーカーの修理

バクテリアなどの微生物をフラスコで培養するときは、培地に酸素がよく溶けこむように、フラスコをゆすります。そのための機械がシェーカー、振盪機です。モーターの回転をカムによって往復運動に変換しますが、モーターからベルトを介してプーリーに力を伝えています。このベルトが切れてしまいました(Figure 1)。このベルトは、三ツ星ベルト社製のミシンベルトという商品名で、モノタロウで500円くらいで手に入ります。シェーカーを分解し、ベルトをはめ(Figure 2)、元に戻して完成です(Figure 3)。

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Figure 1: ミシンベルト

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Figure 2: ベルトを交換

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Figure 3: シェーカーの老舗、TAITEC のロングセラー振盪機 NR-30

細胞数の計数

微生物を培養すると細胞分裂しながら、細胞の数がどんどん増えていき、培養液が濁ってきます。どれくらい増えたかを知る方法のひとつが、培養液の濁りぐあいを測定する方法です。測定には、分光光度計という計測機器を使い、培養液の吸光度を測定します。ただ、この方法では、細胞の数まではわかりません。そこで、培養液を顕微鏡で観察して、細胞の数を直接かぞえて、細胞密度と吸光度との関係を導き出します。この関係を使えば、次回からは吸光度を測定するだけで、細胞密度を推測することができるわけです。 細胞の計数には、ノイバウェル計算盤(Fig. 1)を使います。ガラス製の計算盤には1 mm四方に0.005 mmという極細の線で0.05 mm間隔の格子が刻まれています。この格子が刻まれた部分は深さ0.1 mmだけ周囲より下っています。この計算盤にカバーグラスをかけると、格子との間に0.1 mmの隙間ができるので、そこに培養液を入れます。これを顕微鏡で観察し、1 mm四方の境界の中にある細胞の数をかぞえます。この空間内の液体の体積は、1 mm x 1 mm x 0.1mm = 0.1 mm^{3} になりますから、計測した細胞数をこの体積で割って、1000倍すれば、1 mlあたりの細胞密度が計算されます。

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Figure 1: ノイバウェル計算盤

細胞の数をかぞえるには、顕微鏡で写真を撮影し、画像ファイルにしてから、ImageJという画像解析ソフトを使いました(Fig. 2)。

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Figure 2: ImageJを使って計数

勤務状況自己申告書

働き方改革を進めるために裁量労働者の労働時間を把握する必要があるとかで、教員も始業時刻と終業時刻を月1回報告しなければならなくなりました。 タイムカードがあるわけでないので、時刻は自分で記録しなきゃなりません。これがけっこう面倒です。 そこで、非接触ICカードリーダを導入しました。SONYのPaSoRiです。北大の職員証はSuicaと同じFeliCa方式なので、このPaSoRiを使えば、職員証で勤怠記録を取ることができます。 PaSoRiによる職員証の読み取りプログラムをPythonで書いて、使っていない古いノートパソコンで記録することにしました。 月に1回、記録した時刻データをPythonで処理して、申告書に書き写して提出します。 これで、勤怠管理をストレスなくこなせます。

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Figure 1: 古いノートパソコンに接続したSONY PaSoRi

ミシシッピアカミミガメの産卵

ミシシッピアカミミガメ(Trachemys scripta elegans)のメスが1匹、大学の私の部屋には同居しています。年齢はおよそ20年。毎年、この時期になると産卵します。水槽の中であばれるので、出してやると、産卵場所を探してあちこち動き回り、気がつくと卵を産んでいます。Figure 1の下が水槽で産んだもので、産卵後すぐに自分で食べてしまっています。上の卵は部屋の床で発見したものです。

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Figure 1: アカミミガメの卵

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Figure 2: 産卵後、机の下から顔を出すカメ

北大植物園

札幌も暑い日がここのろころ続いています。ちょっと気晴らしに植物園に行ってきました。木々の緑と心無しか涼しげな風に癒されます。 DSC01740.JPG