分子生物学コース
本コースでは、分子生物学をはじめ 、生化学、生理学、生態学、バイオインフォマティクス、バイオテクノロジーなどの分野にまたがる研究・教育を行っています。研究材料は、植物(草本、樹木、藻類)、微生物、菌類、 動物(哺乳類、昆虫) など、多岐に渡っています。研究内容も幅広く、植物成長促進微生物の利用技術開発、植物のミネラル輸送、 植物種子の機能分析、常緑樹や藻類の光合成と環境応答、 腐朽菌(きのこ)の樹木分解、微生物の生理生態や進化、微生物のメタオミクス解析、昆虫の生体防御機構、 哺乳類の冬眠の分子機構など、最先端の研究に取り組んでいます。
分子生物学コースの(旧)ホームページ -> https://noah.ees.hokudai.ac.jp/emb/HP/
担当教員紹介
<環境分子生物学分野>
森川 正章 教授
Masaaki Morikawa, Professor
環境微生物学、生物環境修復技術
自然界に生息するさまざまな微生物の優れた能力を分子レベルで理解し、「生命の本質を探る」と共に「快適な地球環境を守るために役立つバイオ技術の開発」を目指しています。油田細菌、超好熱菌、根圏微生物、バイオフィルムなどが主な研究対象です。
https://noah.ees.hokudai.ac.jp/emb/morikawalab/
三輪 京子 教授
Kyoko Miwa, Professor
環境分子生物学、植物科学
植物による土壌からのミネラル輸送・利用は、植物が生産者として働く基盤です。土壌環境に応答した、植物のミネラル感知・利用・輸送の分子機構の解明に取り組んでいます。また、植物への不良環境耐性の付与技術も開発しています。
https://noah.ees.hokudai.ac.jp/emb/miwalab/
鷲尾 健司 助教
Kenji Washio, Assistant Professor
環境分子生物学、 植物科学
多くの植物は、種子で繁殖します。種子の散布や休眠は、現在の生物圏に植物の繁栄をもたらした優れた生存戦略です。植物種子がもつ様々な細胞機能の理解を通して、気候変動などで深刻な影響を受けると懸念される、農業生産の現場を健全に保つ対処技術や、有用形質の選別に利用することを目的としています。
https://noah.ees.hokudai.ac.jp/emb/HP/jouhou/washio.html
堀 千明 准教授
Chiaki Hori, Associate Professor
環境分子生物学、微生物生化学
森林生態系での微生物と樹木のインタラクションを通した炭素循環システムの理解を目指しています。特に、腐朽菌(きのこ)は樹木分解に適応した微生物であり、その分子メカニズム解明に取り組んでいます。また、実学利用を見据えた腐朽菌由来の有用酵素の開発も行っています。
https://noah.ees.hokudai.ac.jp/emb/hori/
<微生物生態学分野>
http://www.lowtem.hokudai.ac.jp/micro-ecol/member/index.html
福井 学 教授
Manabu Fukui, Professor 微生物生態学
水界(湖沼、河川などの陸水域、沿岸海域、熱水環境および廃水・廃棄物処理系)や陸上に生息する細菌、藻類、原生動物など微生物の生活と環境改変作用について研究しています。野外調査で自然状態を調べると共に培養実験や遺伝子分析で総合的な分析と新発見を目指しています。
渡邉 友浩 准教授
Tomohiro Watanabe, Associate Professor 環境微生物学、生化学
多様な微生物のゲノムは、未開拓の生命現象を司る遺伝子の宝庫です。この様な遺伝子を自然環境中の微生物から新たに探索し、その機能を解明することで新しい発見を目指しています。
小島 久弥 助教
Hisaya Kojima, Assistant Professor 水界微生物生態学
水界堆積物などの自然環境に生息する微生物の研究を行っています。野外調査と室内実験を組み合わせ、各種元素の循環に関わる微生物間相互作用の解明を目指しています。
<冬眠代謝生理発達分野>
http://www.lowtem.hokudai.ac.jp/hibernation/
山口 良文 教授
Yoshifumi Yamaguchi, Professor
分子発生生理学、冬眠学
曽根 正光 助教
Masamitsu Sone, Assistant Professor
分子生物学
山内 彩加林 助教
Akari Yamauchi. Assistant Professor
生化学
哺乳類の冬眠は、未解明の謎が数多く残る魅惑的な研究分野です。小型哺乳類をモデル生物として、冬眠を可能とする分子機構の解明を目指しています。臓器間相互作用・生育環境の影響等の視点から新規方法論も組み合わせつつ研究を行います。
<生物適応分野>
https://www.plantadapt.jp/
光合成は地球上の多くの生態系を支える重要な反応ですが、環境の変化に影響を受けやすい側面も持っています。私たちは、さまざまな環境変化に対して、植物や藻類がどのように適応しているのかを、生化学、分子生物学、生理学の手法を駆使して研究しています。とくに(1)北海道を含む寒冷圏に生息する植物に特徴的な光合成、(2)藻類の多様な光合成と陸上植物への進化、(3)紅葉・黄葉に関わるクロロフィル代謝などの課題、(4)生育環境の季節変化に対する林床ササの光合成系の応答 に取り組んでいます。
<生物分子機構分野>
笠原 康裕 准教授
Yasuhiro Kasahara, Associate Professor
土壌微生物生態学、ゲノム微生物学
自然環境中の微生物コミュニティーを「ひとつの生物体」として捉え、ゲノム学的解析を用いたメタ-オミクス研究から外的撹乱による構造や機能との関連性を探り、微生物生態系の変動様式やその制御の可能性を明らかにすることを目指しています。
落合 正則 准教授
Masanori Ochiai, Associate Professor
昆虫生理学、分子免疫学
様々な環境に適応している昆虫は、病原体の感染に対し細胞性防御反応やメラニン形成・抗菌物質産生などの液性防御反応を示します。昆虫の生体防御機構を生化学、分子生物学的手法で解析しています。
http://www.lowtem.hokudai.ac.jp/insbio/index.html