研究内容
主に、岩礁海岸(磯)に生息する様々な生物(海藻・フジツボ・貝類・甲殻類)を対象に、個体群動態、種間関係、各種の 数と分布、群集の動態、東北地方太平洋沖地震の影響、外来種問題、攪乱の影響と遷移についての研究を行なっています。
岩礁潮間帯の底生生物の研究
2002年から日本列島の6地域(北海道東部、北海道南部、三陸、房総、南紀、大隅)それぞれの25岩礁(5海岸×5岩礁)に調査定点を設置し、生物の調査と野外実験を継続しております(詳しくはダウンロードファイル「磯プロジェクト」)。このような広汎な地域の多数の調査地において、20年以上も継続的に行われた岩礁潮間帯生物群集の定量調査は世界的にも例がありません。こうして蓄積されてきた大規模長期データを解析することにより、従来の野外研究では決して肉薄できなかった、1)大きな時空間スケールでの生物の数や分布について規則性や変動性を明らかにすることと、2)地域固有の希少イベント(東北地方太平洋沖地震や新規外来種の侵入・定着など)が岩礁潮間帯の生態系に及ぼす影響も研究しています(詳しくはダウンロードファイル「地震の影響評価」)。