10月からChrisが博士課程に進学し、社会人ドクターの鈴木規慈さん(通称、ノリさん)が新たに研究室に加わりました。合計13人のメンバーになり、なんと博士課程の学生が8人! 博士受難のこの時代に1教官にこの人数はかなりのものですね・・・(^^;)
しかも、博士8人の対象生物が、ヤツメウナギ、シジュウカラ、エゾリス、カワマス、サクラマス、ウグイ、エゾビル、カワバタモロコ。テーマは、繁殖行動・乱婚、生活史進化・繁殖戦略、都市生態・警戒行動、交雑・外来種、生理生態(?)、繁殖隔離・性選択、ホスト-パラサイトメタ個体群動態、保全生態。。。今後5年間はテーマを絞っていきたいといいながら、けっこうメチャクチャですね。。。
でも、魅力的な、あるいは面白い生き物の話を聞くと、ついつい調べたくなってしまうんですよね。。。研究に関してはかなりの浮気性?!
ノリさんの研究対象であるカワバタモロコは西日本の一部に残されている絶滅危惧種(IB類)です。繁殖期のオスは美しい金色の婚姻色を出すため、英名はGolden Venus Chub と名付けられています。1910年にアメリカの動物学者Henry Weed Fowlerという人が新種記載したそうですが、日本でいう雑魚にあたるような総称”Chub”に『黄金の女神』という冠詞をつけるとは相当感動したのでしょうね!(金色の女神たちは全部オスですが)根岸研に本州から来た魚大好きの男気君がいるのですが、彼が「今まで見た婚姻色で一番感動したのがカワバタモロコです」と言っていたので常々気になっていました。まだ実物を見たことはないですが、研究で関われるのは楽しみです!
これからノリさんのことも敬意を表して「びーちゃぶ」と呼ぶべきか悩んでいます。
ちなみに、外国人がしばしば「Chubby」という言葉を使いますが、語源はこれら魚のChubで、「Chubのように丸々とした(ぽっちゃりした)」という意味です(笑)