はじめまして。今年度から小泉研に加わった修士1年の大槻です。
今年の3月から8月末までの半年間、スウェーデンからポスドクとして小泉研に来ていたJohanの実験を3カ月ほど手伝っていたので、その手伝い記をざっくりと書いてみたいと思います。
Johanの実験は、オショロコマとアメマスの種間競争に関するもので、小泉研なら誰もがその洗礼を受ける(?)南富良野町の河川で行われました。
今回の野外実験は、セッティングが終わってしまえばあとは定期的に計測やメンテナンスを行えばよいというもので、何時間も林道を歩くといった類のド根性系調査ではなかったのですが、そのセッティングが結構大変でした。というのも、実験にはオショロコマとアメマスの0+(今年生まれた稚魚)を使ったのですが、今年は実験に使った河川の水系全体でアメマスの0+が少なかったらしく、必要数を集めるのにあちらこちらの河川に行く必要があったためです。さらに集めてきた魚たちをバケツに入れ、ひっくり返さないようにふとももくらいの深さのある川を渡らなくてはいけなかったりもしました。
しかしそこはスウェーデンで冬の凍った河川で調査していた強者Johan、ずんずんと渡っていました。
アメマスやオショロコマを探し回った河川はこんな感じ。
広大な流域の中にこのように多くの魚が生息する環境がたくさん残されています。
7月の大雨による増水など、アクシデントもありましたが何とか必要なデータを集めることができました。そして実験に使った魚たちをもといた河川に放して実験は終了。Johanは8月の終わりにスウェーデンへと帰っていきました。
南富良野までは研究室のある札幌から170kmほどあり、車で下道を走ること3時間かかります。その間に研究の話やスウェーデンのことなどいろいろ聞きました。僕は英語で喋るのが得意ではないので、あーでもないこーでもないと片言で説明するのですが、分かってもらえると嬉しくなります。辛抱強く聞いてくれるJohanはとてもいい人でした。
さて、まとまりのない話になってしまいましたが、まだまだいろいろなものが眠っていそうなシーソラプチ川、これからもっと通っていきたいと思います(こんなこと言うのは少数派??)。
大槻
※魚の採集等は、北海道の許可を得て行っています。また、実験に使用した魚はすべてもといた河川に放流しています。