こんにちは、M2の澤田です。
先日、神戸で開かれた生態学会第66回大会に参加しました。
初めてのポスター発表、緊張しました。いろいろなコメントをいただけたので、参考にさせていただきたいと思います。ありがとうございました!
今回のブログでは、生態学会を終えて、生態学と社会の関わりについて(なんだかたいそうなトピックになってしまいましたが)、考えたことを書きたいと思います。
生態学会では、「世界遺産とユネスコパークを問い直す」「迫りくる外来生物との付き合い方」「絶滅危惧保全と観光利用の共存」「農業生物多様性と持続的農業における役割」「生態学者×実務者」等応用系のシンポジウムや集会に参加しました 。それぞれ知ったこと考えたこといろいろありますが、全体を通じて、ざっくりまとめたいと思います。
保全に関わる課題の解決のためには、地域の市民・行政(国・地方)・企業・研究者等の様々な主体の協力が重要で、お互いの得意な部分を生かしていく必要があります。そのためにも、交流し、お互いのニーズを把握し、その中での、研究者の役割を意識する必要があります。また、環境関連業務に予算が付くのは当たり前ではなく、予算・制度を理解した研究が必要となります。
生態学会は、このような応用系の集会も充実しており、他分野の研究者がいらしたり、意見交換が活発で、産学官民の交流にも向かっていて、ちゃんと外=社会も見ている学会なんだな、と思います。(某政策学会とは正反対の印象です…。)
以下、考えことを書いていきたいと思います。
様々な主体の協働とは言いますが、それぞれ目の前の違う課題に向き合っているため、そこがなかなか難しいんだろう、と思います。そして、だからこそ間に入ってそれをつなぐ働きをする組織の必要性も高いのだろう、と思いました。
そういえば、秋の実習では、北海道の町において、町民等からヒアリングを行って、利用と保全との両立を目指した森林資源の活用方法をグループで議論しました。それも思い出して、やはり少子高齢化とか過疎化といった幅広い社会問題の中に自然環境保全の問題を位置づけて、同時解決の方法を探る必要があるのだろうな、と考えたり…。
では、その中での研究者の役割とは何か、ということで科学的根拠の構築と言われていました。ただそれにあたって、「制度を理解して」、というところまで求めるのはなかなか難しいのかなと思います。間に誰か入ることも良いと思いますが、研究者が何をどこまで知っていれば現場で生かせるのでしょうか。
「制度」と聞いて法学部(※政治学科)卒の頭の中には、自然環境保全を目的とする特別法のほかに、関連していろいろな関連分野が思い浮かびます。特別法の背景にあるのは一般法だからそれも必要じゃないかとか、ほかの政策手法も応用可能性があるから政策学も大事だな、とか……。いつか研究者側に必要最低限の情報をうまく提供できればと思うものの、まだまだ勉強不足です…。
研究者は社会の中でどんな役割を果たすのか、研究者と社会とはどうつながっていくのか…。誰がどうつなぐのか…。
就活中なこともあって、社会寄りのお話になりました。
文字が多くなってしまい、まとまりもありませんが、今回はこのあたりで…。
澤田