半年前に国際会議に出た話をいまさら

皆さん、お久しぶりです。

D2になりました今野です。

 

最終投稿から二年強の時が過ぎてしまいました。時の流れは速いですね。だからこそ一瞬で過ぎ去ってしまう時をより一層愛しく思えます。今を大切にしましょう。

 

今回は半年前(2022/09/19~24)に参加した国際会議についてのレポートです。

 

前半は国際会議についてのまじめなレポート、後半は会議前後のイングランド・ベルギー・フランス旅行についての雑記としてお送りいたします。

 

それでは「超マイナーな国際会議で発表してきた話」どうぞ読んであげてください。

 

今回今野が参加したのは「15th International Symposium on Aquatic Oligochaeta」です。通称ISAO。日本語にすると水棲貧毛類国際シンポジウム。水棲ミミズについての研究を発表しあうマイナーな、それでいて今回で15回目を迎える由緒ある会議です(三年に一回開催)。今回はベルギーの首都ブリュッセル、王立自然史博物館で開催でした。

普通に生活していたら絶対に知ることもできないだろうこちらの会議、水棲ミミズ(ヒルミミズ)を研究している今野も自力で発見したわけではないのです。それはM1の時、現在も共同でヒルミミズを研究している弘前大学の大高明史さんのところに遊びに行ったときに教えていただきました。その時からこの会議に出たくて出たくてたまらなくなってしまった今野はこの会議で発表するために英語と研究を頑張ってきました(英語は全然上達しなかった)。

会場の博物館はイグアノドンの化石で有名。全身骨格が巨大なガラスケースの中にズラリ。この時点で行きたい。

会場の博物館はイグアノドンの化石で有名。全身骨格が巨大なガラスケースの中にズラリ。この時点で行きたい。

 

そして440ユーロ(当時のレートで大体60000円)もする参加費を慣れない国際送金で支払いアブストラクトを提出し、往復14万円の飛行機をとり、あといろいろ準備して出発しました。

 

ちなみになぜこんなに参加費が高いのかというと、国際会議は基本的に参加費の中にウェルカムパーティー料金・期間中のランチ・コーヒータイムのお茶代・飲み会代・Excursion料金(遠足みたいなやつ)・オリジナルグッズが含まれるためですね。一週間あったのでこのくらい高かったです。ただそれにしても高すぎるという声はちらほら耳にしました。

オリジナルのカバンとポロシャツ、ボールペン、ノートをもらいました。この絶妙にかわいくないロゴがいい味を出しています。ポロシャツにもこのロゴが入ってます。

オリジナルのカバンとポロシャツ、ボールペン、ノートをもらいました。この絶妙にかわいくないロゴがいい味を出しています。ポロシャツにもこのロゴが入ってます。

 

いざ会議に出席です。ドキドキの初国際会議にして初対面学会(コロナでしばらくオンライン学会のみだったため)。

要旨集をみてうすうす感づいていましたが、参加者が少ない、30人くらいしかいません。だけどそこがいい。素晴らしいアットホームな雰囲気でした。日本からのこのこ出てきた学生にもみんな優しい。挨拶がてらこの時のために気合を入れて作っていった名刺を渡すとみんな「Wonderful」「Great design」など喜んでくれました。うれしい。

集合写真です。会場である博物館の正面でとりました。参加者の奥様旦那様もいっしょに。

そしてヒルミミズ研究の大御所であり共同研究者でもあるStuart R. Gelder博士にもお目にかかることができました。イングランド生まれアメリカ育ちの彼はとっても気さくでジェントルマンな素敵なお方でした。

 

一日目はウェルカムパーティーでベルギーのおいしいビールたちを楽しみました。ほんとにおいしかったです。

このビールはほんとにおいしかったです。どのビールもおいしいですがこれが一番今野の口にはあいました。

このビールはほんとにおいしかったです。どのビールもおいしいですがこれが一番今野の口にはあいました。

 

二日目はいよいよ発表でした。緊張しました。発表自体は珍しくかなり練習していったので、スムーズにしゃべれました。鬼門は質疑応答パートです。渡航前に研究室の方々に練習に付き合っていただいたものの、海外の人の英語は別物です。さあ。英語が早くて一部聞き取れませんでしたが、とりあえず自信をもって答えたら「なるほど~」という顔をされました。発表が終わったらGelderさんからサムズアップと「Great presentation」のお言葉をもらいました。よかったです。

 

発表パートが終わったら参加者みんなでガイドさんと一緒にブリュッセルの町を観光しました。

モン・デ・ザール庭園を望む眺め。

モン・デ・ザール庭園を望む眺め。

ヨーロッパの町並みはきれいですね。特にブリュッセルは古い建築が残っているので昔にタイムスリップしたような感覚が味わえます。非常によい。

この後もいろんな人の面白い発表を聞いたりコーヒータイムに研究のことを議論したり、顕微鏡セッションで持ち寄った標本を観察しながら議論したり、開催場所であるベルギー王立自然史博物館の展示を見ながらああだこうだしゃべったり、遠足で気持ちのいい湖を訪れたり、おいしい夕食を食べながらおいしいワインを飲んだり、いろいろ初体験、刺激的な経験ができた素晴らしい時間でした。詳細に書くと長くなるので、気になる方は直接今野に聞いてみてください。

期間中のランチです。ワンドリンクは当たり前にビールが選べます。おいしいです。午後も普通に学会です。

期間中のランチです。ワンドリンクは当たり前にビールが選べます。おいしいです。午後も普通に学会です。

ExcusionでWartelooへ行った時の一枚です。はしゃぐ研究者。

Excusionで訪問したWarterlooでの一枚です。はしゃぐ研究者。

 

ここまでがまじめな話。読んでいただいた方ありがとうございました。

 

 

ここからはプライベートな話です。

 

実はこの会議、全額自己負担で行ったのです。わけがありまして。

今野は大のプレミアリーグファン、愛するチームはアーセナルFC。人生で一度は生でプレミアの試合が見たいと思っていました。

*プレミアリーグとはイングランドのプロサッカーリーグ。

ベルギー行きの飛行機を探しているときに気づいてしまったのです。ロンドンに飛んで電車でベルギー入りした方がだいぶ安く済むぞと。気づいてしまったら最後、頭の中で点と点がつながっていきます。ロンドン。プレミアリーグ。アーセナルの試合。電車にも乗れる。パリにもよれる。息つく間もなく成田⇔ロンドンの航空券を押さえました。

 

という一連の煩悩のため、全額自己負担になりました。

 

ニコニコしながら高速列車のユーロスターとタリスのチケットをとり、勢い余ってイングランド対ドイツのUEFAネーションズリーグのチケットをとりました。プレミアリーグのアーセナルの試合は人気過ぎてチケットとれませんでした。残念。

また、この旅は英語強化イベントともとらえていたので宿は人との距離が近く若者が集まりやすい相部屋タイプのホステルにしました。費用も安く抑えられるし素敵です。3つとまってみましたが、イギリス、コロンビア、フランス、アメリカ、エジプト、、、いろんな国の人とおしゃべりできて楽しかったです。

 

以下、旅を写真で振り返ります。時系列的にはロンドン→ブリュッセル→パリ→ロンドンです。

ロンドンについてまずアーセナルの本拠地エミレーツスタジアムに行きました。空は快晴。

ロンドンについてまずアーセナルの本拠地エミレーツスタジアムに行きました。空は快晴。

チケットが取れなかった試合は現地のパブで酔っ払いと一緒に観戦しました。日本からきてアーセナルを愛してるんだと話したら、隣の人がおつまみをおごってくれました。

チケットが取れなかった試合は現地のパブで酔っ払いと一緒に観戦しました。日本からきてアーセナルを愛してるんだと話したら、隣の人がおつまみをおごってくれました。

真っ赤な車体が特徴のタリス。ブリュッセルーパリはこれで移動しました。ロンドンーブリュッセル、パリーロンドンはユーロスターという高速列車で移動しました。

真っ赤な車体が特徴のタリス。電車が好きだった今野少年はテレビで一度この電車を見てから、いつか乗れる日を夢見ていました。その夢がかないました。ありがとう。ブリュッセルーパリはこれで移動しました。ロンドンーブリュッセル、パリーロンドンはユーロスターという高速列車で移動しました。

二日いる予定がなんだかんだ6時間だけしか滞在できなかったパリ。 雨の市街を疾走し、ルーブル美術館で覚悟をもってモナリザを見ました。パリのマックはおいしかったです。

二日いる予定がなんだかんだ6時間だけしか滞在できなかったパリ。
雨の市街を疾走し、ルーブル美術館で覚悟をもってモナリザを見ました。パリのマックはおいしかったです。

ロンドンに帰ってきました。パリに6時間しかいられなかったのは日本との時差を考慮せずこの試合のチケットをとってしまったため。 フットボールの聖地ウェンブリースタジアムで行われたイングランドvドイツのゲーム。 ホームチームが2点ビハインドから逆転し終盤に追いつかれるという激熱な展開でした。 チャント、歓声、ブーイング。本場の雰囲気は最高です。

ロンドンに帰ってきました。パリに6時間しかいられなかったのは日本との時差を考慮せずこの試合のチケットをとってしまったため。
フットボールの聖地ウェンブリースタジアムで行われたイングランドvドイツのゲーム。
ホームチームが2点ビハインドから逆転し終盤に追いつかれるという激熱な展開でした。
チャント、歓声、ブーイング。本場の雰囲気は最高です。

もちろんロンドン自然史博物館にも行きました。 この写真のCadogan Galleryは自然史に興味ある人にとってもおすすめなのですが、なぜかどの日本語サイトにも詳細は載ってません。始祖鳥のロンドン標本、最初に発見されたイグアノドンの歯化石、ダーウィンの鳩、etc...見る人が見れば興奮のあまり人目もはばからず泣き崩れてしまうことでしょう。知る人ぞ知る大感動スポットです。

もちろんロンドン自然史博物館にも行きました。
この写真のCadogan Galleryは自然史に興味ある人にとってもおすすめなのですが、なぜかどの日本語サイトにも詳細は載ってません。始祖鳥のロンドン標本、最初に発見されたイグアノドンの歯化石、ダーウィンの鳩、etc…見る人が見れば興奮のあまり人目もはばからず泣き崩れてしまうことでしょう。知る人ぞ知る大感動スポットです。

イギリスの伝統料理、Jellied eel(←)とPie&Mash(→) ウナギゼリーは悪名高いですが個人的には見た目ほど悪くはない。むしろおいしい。パイは緑のかかってるやつがおいしくないです。

イギリスの伝統料理、Jellied eel(←)とPie&Mash(→)
ウナギゼリーは悪名高いですが個人的には見た目ほど悪くはない。むしろおいしい。パイは緑のかかってるやつがおいしくないです。

 

以上、とっても楽しい2週間でした。

 

後半長くなりました。この辺で。ありがとうございました。

 

今野