PDの池田です。
全国的に猛暑となり、北海道も土日から30℃を超えるようになってきました。
6月末から北海道の各地で狩猟圧とシカの警戒行動の予備調査に行ってます。
シカは狩猟や捕獲を自身や周辺個体が経験すると学習して、人間に対する警戒行動が高まると言われています。
その結果、シカは夜間に活動したり、人間がシカを観察することが難しくなったりします。
北海道の狩猟期間は一般的に、10月1日から翌年1月31日までですが、実は地域によって異なります。
現在、全国各地で増加しているニホンジカについては、生息数を減少させ、農林業被害を抑制させるために、生息数を考慮し、狩猟期間の延長などが行われています。
この狩猟が警戒行動に与える影響を明らかにするために、現在全道の数地域で調査を予定しています。
実際はまだ猟期ではないので、正確な評価をすることはできませんが、意外にシカもこちらを見ても逃げなかったり、目の前まで近づける個体もいました。
(観察者とシカとの距離≒30m)
(観察者とシカとの距離≒5m)
このような予備調査から地域間の比較も大事ですが、実は猟期も認識している可能性があり(私信では多く言われていましたが・・・)、猟期前と猟期での比較も重要になります。
そのため、8月から本調査を開始し、実際に警戒行動を評価する予定です。
それ以外にも、林道を走っていると様々なものを見ることができます。
一番の関心はクマ糞!自分はなにを食べているかまでは詳細に把握することはできませんが、そこにクマが生息していることは把握できます。
ただ、普通に林道にあったりするので、最初はテンションが上がりますが、そのうち「やっぱいるのか」と思う事もあります(笑)
あとは、景色ですね!晴れた日に見る山の景色って心が落ち着きます。
ただ、残念ながら写真を探していて思ったのが、この調査を10日間ほど実施していますが、晴れた日ってほとんどありません・・・
夜や日中には雨が降っていないのに、調査時間である日の出や日の入り時間に降り出したり、移動日は晴れているのに、調査日は雨が降ったり・・・
どうやら雨男のようですが、シカも人間が雨を嫌っていることが分かっているのか、普通に餌を食べたり、牧草地に出てきたりしています。
このようなことを考えていると、シカって人間よりもかなり頭が良い動物なんだなって思うことがよくあります、
日本では、経験的に警戒行動を評価していますが、実際に評価した事例は少なく、北海道・振興局・森林管理局・各市町村の協力のもと調査をしています。