こんにちは、そしてはじめまして。
M1の島本です。
野外での調査にあこがれて、京都から北海道へやってまいりました。
7月末から8月頭にかけて1週間ほどアルバイトとして、野外調査のお手伝いに
行ってきましたので、その様子をお伝えしようと思います。
さて、早速ですが今回行ってまいりましたのは…、稚内です!
この度はここ稚内で「幻の魚」、イトウの調査に同行致しました。
内容は、国立環境研究所の方にお供させていただきまして、実際にイトウを捕獲することに加えて、
環境DNAのために川の水を採取することです。
ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、ここで環境DNAについて
すごくざっくりと説明します。
川の中では魚をはじめとして、たくさんの生物が生活しています。
これらの生き物の体の一部や、フンには目に見えない形でDNAが含まれています。
このように、自然環境の中に存在しているDNAを環境DNAと呼びます。
そしてなんと、川の水に含まれる環境DNAを調べることによって、
その川にどんな種類の生物が生息しているか推定することができるのです!
この環境DNAの技術とじっさいの捕獲の合わせ技で、実際の調査河川にイトウを含めて
どんな種類の魚がいるかを詳しく知ることができます。
それでは、実際の調査について見ていきましょう。
調査河川は彼方まで広がる牧草地の真ん中に流れる川から、林道を通っていかなければ
ならない森の中を流れる川まで、広範囲にわたります。
調査河川では電気ショッカーと、たも網を使用して魚を捕獲しました。
さて、今回の調査で実際に捕獲されたイトウの中の1匹がこちらです。
…すごくかわいらしいですね(笑)
イトウといえば、体長1メートルを超える魚として有名ですが、今回の調査で捕獲したのは、
0歳から2歳までのイトウでした。
あの「幻の魚」も最初はこんなに小さいんですね(笑)
このイトウ達が海や湖に下り、そこで体を大きく成長させてから、元いた河川に
戻ってくるのかと思うと、感慨深く思います。
イトウ以外には、サクラマス、ウグイなどおなじみの魚も捕獲することができました。
今回の調査で捕獲したイトウの耳石に含まれる、ストロンチウムという元素を
調べることによって、いつ海や湖に下るのか、どこの河川で生まれたのか
などの情報を知ることができるそうです。
まだ謎が多いイトウの生態が、少しづつ解明されていくのがとても楽しみです!
調査期間中は、ビジターセンターという施設に泊まり込みながらの自炊生活でした。
昼食としてお弁当を作って持参したり、夕食は調査中に採れた
ヤマメやエビなどをおいしくいただきました(笑)
こういう体験ができるのも、フィールドワークならではのことだと思います。
小泉研に所属し始めてから、このようにフィールドに出る機会が多くなりました(笑)
今後も目一杯楽しむということをモットーに、研究室生活を送っていこうと思います!
さて、短いですがこのあたりで終わりにしようと思います。
それではまたの機会に(^^)ノシ
島本