あつみの自己紹介:ウグイの種間交雑について

こんにちは、新しく博士課程に入ってきた渥美圭佑です。
2年ぶりに北海道・北大に帰ってこれて、嬉しさでいっぱいです。

僕は今年から、海にも川にも住める淡水魚・ウグイの研究を始めました。
でも僕が興味を持っているのは海に下る能力ではありません。
彼らの、節操の無い繁殖と、派手な婚姻色です。

種も気にしない!?見境のない繁殖

ウグイ属3種(ウグイ・マルタ・エゾウグイ)は
1000万年~2000万年前に分かれたとされています。1
僕たちヒトとチンパンジーが分かれたのは700万年前ぐらいとされていることを考えると、
うん、ウグイ先輩と呼ぶべきですね!

ウグイ

ウグイ

 

エゾウグイ

エゾウグイ

そんな彼らですが、種をまたいだ合いの子(雑種)を自然界で作ります。
川によっては その年生まれた小魚の約二割が雑種2
人間に置き換えてみると。。||(-_-;)|||

さて、ウグイ類3種は各々の長い歴史を持っています。
つまり、雑種ができまくって3種が混ざる、ということはなかったのです。
ガラパゴス諸島の小鳥では、環境によっては雑種が親よりも強く、
元の種が混ざったことがあります3

でもウグイ類はそうじゃない。
雑種は文字通り、繁殖や成長が親より上手くいかない
“雑魚” なのだと思われます。

では、なんで”雑魚” であろう雑種をウグイ達は作ってしまうのでしょうか

これが僕の興味の一つ目です。これ全然自己紹介じゃないな~
長くなってしまいましたので、2つ目の興味はまたの機会に!

 

1Imoto et al. 2013 Gene, 2Sakai 1995 北海道大学水産学部彙報, 3Grant & Grant 2008 Phil Trans R Soc B