D1の渥美君の通算3本目(こっちに来て1本目)の論文がアクセプトされました!
Atsumi K and Koizumi I (2017) Early maturation of rosyface dace, Tribolodon sachalinensis (Cyprinidae, Cypriniformes) in a small isolated population. Biogeography, 19, 123-126
簡単な研究紹介は本人がブログに書いてくれているので私の手間が省けてラクです(笑)少し追記すると、(1)これまでウグイ類の成熟年齢や成熟サイズに性差がないとされており、(2)エゾウグイの初成熟年齢は雌雄共に3歳と報告されていました。しかし、今回の調査から性差が認められ、さらにオスは1歳から成熟することが明らかとなりました。確かに小ネタかもしれませんが、淡水魚図鑑が書き換わったりするんですよ、きっと (^^) あと、初成熟年齢・サイズは魚類や植物などにとって重要な生活史パラメーターですが、ウグイは地理的変異が非常に富んでいることも示唆されました。今後の研究が楽しみです。
まぁ、論文にしようと思った理由は「こんな小っちゃくて成熟するんだ!」といった単純な驚きですね。自分は成熟魚の雌雄くらい簡単に外見で見分けれると思っていたのですが、この矮小エゾウグイにはことごとくやられてしまって魚類学者としてのプライドが傷つけられました(笑) (渥美君の論文執筆理由は別にあると思いますが ^^)
でもこの論文を書いてて面白かったのは、渥美君の論文執筆能力でしたね。
彼はかなりの切れ者なので「相当やるんだろうな」と思っていたら、初稿を見て「あれ?!案外普通じゃん?」。内容もめっちゃシンプルで「どうしたの?」って聞いたら「だって何書いていいのか分かりません」と。
で、思いっきり妄想を膨らませて自由に書いてみていいよ、って少し例を示したら。。。
あら不思議。。。2稿目は完全に別人でしたね!
内容だけじゃなくて、なぜか英語の表現まで格段に洗練されて「本当に同一人物か?!?!」と思うほどでした。数日しか経ってないのに。
これで味を占めたのか(?!)2本目3本目の論文はスゴかったですね。
書くのも早いし、完成度も高いし。
ほんと今後が益々楽しみです! (^^)v
ちょっと時間がないので殴り書きになってしまいましたが、こんな感じで~
(生態学会から戻ってきて少し落ち着いたら修正します)
あっ、そうそう。投稿中の論文内容をポスター発表して賞も貰いました。
Atsumi K, Koizumi I. Google Image revealed large-scale variations in breeding season and nuptial coloration in mutually ornamented fish, “Ugui”. Poster Presentation Session, Graduate School of Environmental Science, Hokkaido University 3・2017 [ポスター] 優秀研究賞受賞