乃美です。
小泉研のフィールドワークも一段落し、みなさまそれぞれ解析、まとめの段階に入ってきているようです。
さて、今回はシジュウカラの面白い行動を紹介したいと思います。
シジュウカラ科の鳥は雌のみが抱卵や抱雛を行うのですが、この時に不用意に巣を覗くと激しく警戒されることがあります。以下がその動画です。
hissing callといって、相手を威嚇して巣を守るために出すようです。
ヘビの真似をしているというのを聞いたことがあり、気になって調べてみました。
どうですか?まあ似てなくもないですが、真似をしているというのはちょっと言いすぎかなという気もしてます。
この行動自体他の警戒声とも全く違いますし、普段シジュウカラを観察していても聞くことはまずないのでけっこう衝撃でした。
ただ僕が面白いと思うのはそこではなくて、個体によってはじっとして鳴かないのもいるのです。
警戒声が有無が実際に巣の捕食率に影響するのか調べた研究があり、確かに警戒する個体の方が捕食を免れているようです。イエネコを使って実際にビビるかどうかも調べられていてなかなか面白い研究でした。
なぜ鳴かないのがいるのか不思議ですが、至近的には個性の違いが関わっているのではないかと考察されていました。
ヨーロッパのシジュウカラやアオガラでも動画があり、僕の調査地ではヒガラも同じ行動をとっていましたが、他の種ではみられませんでした。
なぜ、またどのように進化してきたのか気になるところです。
ではまた~。