苫小牧研究林での実験準備と個体識別のいろいろ

連続投稿になります。福井です。
昨日まで、新しく小泉研に来たM1舞田さんの実験補助で、苫小牧に行っていました。

 

舞田さんはこれから、9月まで苫小牧生活になるようです。入学して早々に環境が変わるので大変そうですね。。(^^;)

 

毎年の恒例行事のようになっているサクラマスの生活史研究ですが、今年は苫小牧研究林で
飼育実験を行うことになりました。どのような環境によってサクラマスの残留型と降海型が決まるのか、を調べています。

 

今回の作業は、実験で使う水槽20個の設置とその配管準備、そして魚の測定、グループ分けと個体識別です。内容が盛りだくさんで、なかなか大変でしたが、無事にやり終えることができました。

 

配管準備

配管準備

研究林の技官さんに、実験棟屋外に排水路を作っていただきました。

研究林の技官さんに、実験棟屋外に排水路を作っていただきました。

 

今回の飼育実験では、一個体一個体の成長や干渉行動を観察するので、
実験魚それぞれに違う色の組み合わせのリボン・タグを取り付けてます。

 

リボン・タグの取り付け手順1

リボン・タグの取り付け手順1

リボン・タグの取り付け手順2

リボン・タグの取り付け手順2

リボン・タグの取り付け手順3

リボン・タグの取り付け手順3

リボン・タグの取り付け手順4

リボン・タグの取り付け手順4

 

長期間このリボン・タグを取り付けていると、タグが脱落する恐れがありますが、
年内に終わる室内実験では十分もってくれます。
リボン・タグは実験者からとても見やすいので、行動観察に向いています。

 

リボン・タグを取り付けた実験魚

リボン・タグを取り付けた実験魚

 

魚の個体識別には、リボン・タグの他にも方法があるので少しご紹介します。

 

まずは、Pitタグ。
小泉研に置いてあるタグの中で一番高価なタグです。ICチップのようなタグを体腔内に装着して、
電子リーダーを使ってICチップに刻まれた15ケタの数字(ID)を読み取ります。
※体腔内に取り付けても、魚に対して致死的な影響を及ぼさないことがわかっています。

 

Pitタグの取り付け

Pitタグの取り付け

 
特徴としては、タグの取り付けは簡単で長期間つけていても脱落しづらいことや、IDの解読ミスが少ない、というメリットがあります。

応用的な使用法としては、河川内にPitタグの受信機を沈めることで、
河川内での魚の移動を追うこともできます。ただし、タグは体表からは見えないので、
行動観察にはあまり向いていないかもしれません。

 

イラストマー・タグの取り付け

イラストマー・タグの取り付け

 

もう一つは、イラストマー・タグ。魚に蛍光色素を皮下注射します。
リボン・タグと同様に、色の組み合わせの違いを使って個体識別します。
リボン・タグよりも長持ちしますが、取り付けが他のタグと比べて少し困難なところがあります。
しかし、一度取り付けてしまえば、魚へのダメージはリボン・タグよりも少なく、脱落も少ない、
という特徴があります。

 

 以上、魚の個体識別法の紹介でした。 

さぁ、今年のサクラマスの実験は、どんな結果が出るのでしょうか!
秋が楽しみですね!