生態学会@札幌おわり!

こんにちは渥美です。

第65回日本生態学会大会@札幌 に参加してきました。会期は5日間、様々なテーマの集会が朝から晩まで目白押しで、それが終わったら飲み会…まさに生態学者のフェス(乃美先輩談)です!

運営の皆様、ありがとうございました。

全体としてすごく刺激的な楽しい学会でした!
時系列データや空間データを使って、違う種同士が共存できるメカニズムを推論していくアプローチがとても印象的でした。すごい方々の講演にただただ感嘆するばかりでした…

機械学習関連の集会がほんとに多かったですね〜。昨年度はBig dataをさばく脇役としての位置づけでしたが、今年の集会では完全に主人公でした。あくまで統計解析のひとつのパターンとして位置づけるのが良いのでしょう。人間が捉えきれない複雑なデータや物の構造の特徴を抽出できるのが凄い魅力的です(僕は全然中身の解析わかってませんが..)。

個人的に好きな集会は「進化を考慮した応用生態学の展開」です。レビュー、各論研究、全体の流れ いずれも秀逸でした!単なる生き物好きに終わりがちな保全の人たちにも生態学・進化学の重要性が響いたのではないかと思っています。

応用での異分野横断型研究(特に文理融合)の必要性も各所で叫ばれていました。すごくいいことだと思います。保全とか、人間社会への応用をやるなら社会科学やらないかんよね。生態学者ならではの知識・能力を活かした社会貢献プロジェクトを進められている素晴らしいチームがある一方で、それ生態学者の強みを活かした仕事か…?と言いたくなる雑多な仕事を抱え込んでいらっしゃる方もいました。そのあたりのバランスのとり方はとても難しいのでしょうね。

さてさて!個人的によかったことは、
1.Ecological Researchの論文賞をもらえたこと
2.企画した集会がうまくいったこと
です。

1.ウグイ婚姻色のWeb検索論文で賞をいただきました!

受賞者(4/6)と編集長の仲岡さん

受賞者(4/6)と編集長の仲岡さん

ただただありがたい限りです。賞を頂いたから言う訳ではありませんが、Ecological Researchの投稿論文に対するご対応は素晴らしかったです。また出したいなあ。
Web画像検索→画像認識による高精度なページ選定→テキストマイニングによるデータ抽出 なんてことができるようになれば、進化学・生態学研究の前段階として必要な自然史研究を、大幅に簡略化できるケースも増えてくるでしょう。
僕のはともかく,ラインナップをみるといい論文ばかりです。ここに紛れられてうれしい限りです。

2.動物の個性研究を紹介する集会を開きました!

動物の個性に関連したプロジェクトを始めるにあたり(休止中…)、その分野を深く勉強するべく集会を企画しました。勉強が進むごとに思ったより複雑な分野であることがわかったのですが、演者や聴講者との議論を通じて自分の中でのスタンスは定まってきました。
一緒に講演してくださったお二人には議論や発表を通じてとても多くのことを学ばせていただきました!!
発表内容・集会の構成・議論・飲み会、どれをとっても良く出来ていたと満足しています。憧れの先輩研究者達も聞きに来てくれて、そして良いコメントと励ましをくれて、感無量でした。

あと,個人サイトを刷新しました!
春からまた苫小牧研究林に住み込むので小泉研ブログの更新はとまりますが,個人サイトの方は更新するかもしれません。
どうぞよろしくお願いします。

渥美圭佑