Student’s Voice
広大な北海道はもちろん、幅広いフィールドで研究できる!
私の所属する森林圏フィールド科学コースでは、森林を始めとした陸域やそれに隣接した水域の生態系に関する研究を行っています。それらの研究は、特に北海道の内外に7箇所ある広大な研究林にて活発に行われています。私自身も、苫小牧研究林に身を置き、林内を流れる幌内川にてサケ科魚類の生活史戦略について研究しています。河川でのフィールド調査はとてもやり甲斐がありますが、自然相手なので時にはとてもハードです。それでも、根気よく続けることにより、まだ誰も知らない驚くべき生き物たちの生き様が少しずつわかってきます。私はその過程が楽しくてフィールド研究に魅了されました。みなさんも研究林でフィールド研究の醍醐味を味わってみませんか?
森林圏フィールド科学コース 博士後期課程3年 二村 凌
水圏生物学コースでは、沿岸や沖合海域、内陸の湖沼や河川に生息する水圏生物を対象に多角的な研究を行っております。また、水圏生物学の教育研究施設が道内に点在しており、多様な教育研究プログラムが実施されています。私は、修士では北海道に来遊するトドに衛星発信器を装着して、夏季の回遊行動の研究をしておりました。その後、一度環境科学院を離れ、民間で研究員や技師として勤務しておりましたが、漁村の地域社会の課題解決のための研究がしたいと思い、復学を決意しました。現在は、沿岸域に生息するアマモやコンブといった藻場が漁業に与える生態系サービスについて、高解像度の魚群探知機をツールに研究しております。私の所属する研究室では、フィールド研究だけでなく、施設内にある大型の展示水槽で魚類を始めとした基礎研究も積極的に実施しております。水圏生物学コースには多様なフィールドや教育プログラムがあり、自分のやりたい研究を見つけ、行うための環境が充実していると感じております。ぜひ、広大なフィ ールドを思う存分活用して、水圏生物の研究を行いましょう。
水圏生物学コース 博士後期課程2年 伊藤 慶造
動植物や菌類、微生物など、さまざまな調査対象!
バイケイソウという植物の繁殖生態について、生育する標高の違いに着目した研究を行 っています。フィールドでの研究は、春の森林帯での調査に始まり、夏には大雪山の高山帯に長期滞在しながらデータを集めます。フィールド調査終了後は、データを解析し、その結果を先生や院生たちと議論することで解釈を深めていきます。私のコースでは、院生同士で協力しながら調査を行う場合も多く、森林、火山、湿原、高山など多種多様なフィールドを訪れることができます。また、野外調査で得られたサンプルを分析するため実験系での研究も盛んに行っています。
多様性生物学コース 博士後期課程3年 伊藤 陽平
ハイレベルな専門教育と丁寧な研究指導!
体の小さな哺乳類の冬眠では、体温が環境の温度付近にまで低下した冬眠状態と、そこから通常体温に復温した覚醒状態が、数日間隔で何度も繰り返されます。しかし、彼らはなぜ極端な低体温状態にあ っても生存できるのか、どのようにして冬眠状態と覚醒状態が繰り返されているのか、わかっていません。後者の謎の解明に向け、私は冬眠動物であるシリアンハムスターにゲノム編集技術を応用し、山口教授はじめ研究室の人々と協力しながら、実験や解析を行っています。北海道の冬は長く厳しいものですが、冬眠する動物の気持ちを想像しながら、新しい発見が報告できるよう日々の研究に取り組んでいます。
分子生物学コース 博士後期課程3年 中川 哲
ぜひ生物圏科学専攻で一緒に学びましょう!!
研究および進学についての詳細はパンフレット及び本ウェブページをご覧いただき、各コースの教員にお問い合わせ下さい。