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投稿者 : ecogene 投稿日時: 2018-10-25 13:45:42 (29 ヒット)
大原研究室修士2年の相田です。
明日の講座ゼミでは以下の論文を紹介させていただきます。
よろしくお願いいたします。

Testing Darwin’s transoceanic dispersal hypothesis for the inland
nettle family (Urticaceae)

Zhen-Yuan Wu et al.
Ecology Letters, (2018) 21: 1515?1529
doi: 10.1111/ele.13132


分散は、現代では生物の分布を形作る基本的な生態学的プロセスとして認知さ
れています。
しかし、海洋を介した長距離分散(LDD)の発生および重要性は、ダーウィン
の時代から唱えられているものの、依然として実証が困難であり、一部の沿岸
性植物や地域固有種を除いてはほとんど検証されていませんでした。
今回紹介する論文は、広域分布種である内陸性のイラクサ科について、生物地
理学、生態学、種子生物学および海洋データの解析等を統合して、LDDについ
て多面的な検証を行っています。

鈴木研究室M2の須田です。
10月26日の講座ゼミでは以下の論文についてご紹介いたします。

Phylogenetic Relationships, Genetic Divergence, Historical Biogeography and
Conservation of an Endangered Gecko, Goniurosaurus kuroiwae (Squamata:
Eublepharidae), from the Central Ryukyus, Japan

Author(s):Masanao Honda et al.
Source: Zoological Science, 31(5):309-320.
Published By: Zoological Society of Japan

琉球列島の陸生脊椎動物は遺伝的に分化した高い固有性を持ち、そのほとんどは地理的隔離の結果として近縁種から分岐したと考えられています。しかし琉球に生息する動物の遺伝的解析を含めた生物地理学的研究はほとんど行われていません。
そこで著者らは中琉球に生息するクロイワトカゲモドキGoniurosaurus kuroiwae を用いて、系統地理学的研究を行いました。この種はまた、形態的に5亜種に分類されていたものの、遺伝的解析の結果ではそれが否定され分類に関して不明瞭な点が多くあることが課題となっていました。
著者らはサンプルとして本種の分布域の8島から採集した個体を対象に、ミトコンドリアDNA遺伝子について配列を決定し、系統関係や分岐年代の解析により独立種の提案や集団史の再検討を行っています。

以上です。よろしくお願いいたします。

投稿者 : ecogene 投稿日時: 2018-06-21 12:10:13 (241 ヒット)
越川研B4の矢野根です。
15日の講座ゼミで以下の論文をご紹介します。

“Taxon-restricted genes at the origin of a novel trait allowing access to a new environment”
M. Emília Santos, Augustin Le Bouquin, Antonin J. J. Crumière and Abderrahman Khila
Science 358 (6361), 386-390.
DOI: 10.1126/science.aan2748

要約
 植物の花、昆虫の翅といった進化的イノベーションとされる形質は、生物に新たなニッチへの適応を可能にします。これらのイノベーションの進化の背景には、既存の発生プログラムの転用や分類群特有遺伝子の獲得があるとされています。前者の具体例を示す研究結果は数多い一方、後者の具体例を示した研究はあまりありません。
 本研究はあるアメンボの属特有のfanと呼ばれる形質を対象とし、それを生み出す分類群特有な遺伝子と、fanがどのように新しいニッチへの適応をもたらしているのかを明らかにしています。

以上になります。よろしくお願いいたします。

鈴木研B4の吉川です。
6/15の講座ゼミでは、以下の論文をご紹介致します。

Phylogeography of Semiterrestrial Isopod, *Tylos granuliferus*, on East
Asian Coasts
Miyuki Niikura, Masanao Honda and Kensuke Yahata
Zoological Science, 32(1):105-113.

沿岸生物は、集団を一次元的に捉えられる点や分散ルートが限られているといった点から、その遺伝的な集団構造を調べる上で系統学的・生態学的・地理的要因を比較しやすいということが知られています。
この研究では、沿岸生物であり、また日本在来のダンゴムシの一種であるハマダンゴムシ(*Tylos granuliferus*
)を対象として、日本列島や朝鮮半島における集団の系統地理学的構造を解析し、その系統分化の古地理学的意味や古環境学的意味を検討することを目的としています。
以上になります。よろしくお願い致します。

投稿者 : ecogene 投稿日時: 2018-06-21 11:17:42 (102 ヒット)
大原研D1の内田です。
次回の講座ゼミでは、自然再生後の生態系の変化をテーマにします。

近年、人間活動の変化に伴う開発や土地の管理放棄により、生物の生息地が衰退・消失しています。そのため、失われた自然環境および生物相を回復させる目的で、各国で自然再生の事業および活動が行われています。しかし、自然再生後の生態系の評価(元の生態系に回復したのか等)を行った調査研究は、まだ数が少ない状態です。

今回のゼミでは、草原、湿原、森林で行われた自然再生とその後の生物相の変化について研究した論文を紹介します。

(1) Near-natural methods promote restoration of species-rich grassland vegetation?revisiting a road verge trial after 9 years
 Inger Auestad, Knut Rydgren &?Ingvild Austad
 Restoration Ecology (2016) 24, 381?389  doi: 10.1111/rec.12319

(2) Restoration of peatland by spontaneous revegetation after road construction
 Marte Dalen Johansen, Pernille Aker, Kari Klanderud, Siri Lie Olsen & Astrid Brekke Skrindo
 Applied Vegetation Science (2017) 20, 631?640  doi: 10.1111/avsc.12329

(3) Ants show that the conservation potential of afforestation efforts in Chinese valley-type savanna is dependent upon the afforestation method
 Qiao Li, B. D. Hoffmann, Zhi?xing Lu & You?qing Chen
 Journal of Insect Conservation (2017) 21, 621?631  doi: 10.1007/s10841-017-0005-0

よろしくお願いいたします。

投稿者 : ecogene 投稿日時: 2018-05-25 12:00:06 (134 ヒット)
鈴木研M1の李玥と申します。

今回の講座ゼミにMEIDONG JING、HON-TSEN YU、XIAOXIN BI、YUNG-CHIH LAI、WEI JIANG、LING
HUANGが書いた
Phylogeography of Chinese house mice (Mus musculus musculus/castaneus):
distribution, routes of colonization and geographic regions of hybridization
Molecular Ecology (2014) 23, 4387?4405
doi: 10.1111/mec.12873
という論文について発表させて頂きます。この論文は中国産ハツカネズミを対象として、遺伝的多様性、歴史的な移動ルート、放散時期とハイブリッドゾーンの解明についての研究です。よろしくお願いします。

大原研M1の都築です。
今週金曜の講座ゼミで発表する論文をお知らせいたします。

Cook‐Patton, S. C., Hastings, A. P., & Agrawal, A. A. (2017).
Genotypic diversity mitigates negative effects of density on plant
performance: a field experiment and life cycle analysis of common evening
primrose Oenothera biennis.
Journal of Ecology, 105(3), 726-735.
https://besjournals.onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1111/1365-2745.12717

・内容
植物個体群において、遺伝的多様性は個体のパフォーマンス(適応度)や生態系機能を高めることが知られています。
しかし、植物個体群は生活史段階が進んでいく中で死亡する個体が抜けていくため、生育密度に変化が生じます。生育密度は個体の適応度などに影響する大きな要因の一つです。そのため、生活史段階が進むにつれて起こる生育密度の変化に応じて、遺伝的多様性の効果も変化する可能性があります。

これまで、遺伝的多様性の効果を生育密度の影響を考慮して評価したり、生活史全般にわたって調べた研究はほとんどありませんでした。
この研究では、2年草であるメマツヨイグサのコホート集団を追跡調査し、発芽・生存・開花・結実といった生活史の中の様々なプロセスに対する、生育密度と遺伝子型多様性の効果を野外実験で調べています。そして、遺伝的多様性の効果のメカニズムや、生育密度との相互作用を明らかにすることを目指しています。

以上です。よろしくお願いします。

投稿者 : ecogene 投稿日時: 2018-05-17 10:21:40 (134 ヒット)
大原研M1の三木田です。
明後日の講座ゼミでは、次の論文をご紹介いたします。

“Trade-off between allocation to reproductive ramets and rhizome buds in Carex brevicuspis populations along a small-scale elevational gradient”
Xin-sheng Chen, Ya-fang Li, Yong-hong Xie, Zheng-miao Deng, Xu Li, Feng Li & Zhi-yong Hou
Scientific Reports volume 5,
Article number: 12688 (2015)
doi:10.1038/srep12688

クローナル植物の多くは、有性繁殖と栄養繁殖の両方を行う能力を持ちますが、
2つの繁殖様式へ投資される資源は、同じ資源プールから配分されるため、理論上では一方が増加すればもう一方は減少します。

実際に多くのクローナル植物において、有性・栄養繁殖の間にトレードオフの関係があることが示されており、
各繁殖様式への資源配分は、多様な環境要因に影響されていると考えられます。

しかし、実際のフィールド条件下での研究例はほとんどなく、
また、有性・栄養繁殖ともに増加させることのできる植物も確認されています。

この論文は、小規模な高度勾配のある湿地に生育するクローナル植物Carex brevicuspisを用いて、
「有性・栄養繁殖の間にトレードオフの関係があるのか」について明らかにすることを目的とした論文です。

以上です。よろしくお願いいたします。

鈴木研M1の成瀬です。
明日は以下の論文をご紹介します。

”Historical biogeography sets the foundation for contemporary conservation of martens (genus *Martes*) in northwestern North America”


Natalie G. DawsoN, JocelyN P. colella,* MaureeN P. sMall, KareN D. stoNe, saNDra l. talbot, aND JosePh a. cooK
Journal of Mammalogy, 98(3):715-730, 2017
DOI:10.1093/jmammal/gyx047

要約)
島の集団は小さく孤立しているため、変異が蓄積しやすく分化や絶滅の危機に瀕することがあります。
北米の北西部(太平洋側)の大陸と2つの列島にはPacific martensとAmerican pine martensの2種のテン属が生息しています。
筆者は、島の集団を保全する上で、歴史的な集団構造と進化の特徴を理解することが重要なのではないかと考え、2種についてmtDNAとマイクロサテライト遺伝子座を用いて島における集団形成について考察します。

1. 生物地理学的観点からの2種の島集団内の多様性の評価
2. 島の在来種・外来種と大陸集団との遺伝的構成の比較
3. 遺伝子流動を見ることでの危険な状態の島集団の特定

を目的とした論文となっています。
以上です。
失礼いたします。

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